ハッシュ関数とは?ゆるーくわかりやすく解説

1. ハッシュ関数の要点
ハッシュ関数とは・・・
- データを固定長のハッシュ値に変換する仕組み
- 異なるデータに対して異なるハッシュ値を生成
- 入力サイズにかかわらず、出力は一定の長さ
2. ハッシュ関数とは?
ハッシュ関数は、データを固定長の値に変換する仕組みです。この変換された値は「ハッシュ値」と呼ばれ、元のデータの内容に基づいて計算されます。ハッシュ関数の主な特徴は、異なるデータに対して異なるハッシュ値を生成すること、そして入力の大きさにかかわらず、出力(ハッシュ値)のサイズが一定であることです。
2.1. ハッシュ関数の具体例
例えば、文字列「apple」を入力すると、ハッシュ関数は固定長のハッシュ値(たとえば、16桁の数字や文字列)を出力します。別の文字列「banana」を入力すると、異なるハッシュ値が生成されます。このように、異なるデータに対して一意のハッシュ値が生成されるため、データの識別や検証に役立ちます。
3. ハッシュ関数の特徴
3.1. 一方向性
ハッシュ関数は基本的に「一方向性」です。つまり、ハッシュ値から元のデータを復元することが非常に難しい、あるいは不可能です。これにより、パスワードの保存やデータの検証において、セキュリティを確保できます。


3.2. 衝突耐性
異なるデータが同じハッシュ値を持つ「衝突」を防ぐため、ハッシュ関数はできる限り衝突耐性を持つよう設計されています。完全に衝突を回避することは難しいものの、優れたハッシュ関数では衝突が非常に稀にしか発生しません。


3.3. 固定長出力
ハッシュ関数は入力のサイズにかかわらず、常に同じ長さのハッシュ値を出力します。例えば、短い文字列や大きなファイルを入力しても、ハッシュ値のサイズは一定です。この特性は、データの保存や比較を効率化します。

4. ハッシュ関数の用途
4.1. データの検証
ダウンロードしたファイルが正しいか確認するためにハッシュ値を使います。ファイルが損傷していないか、改ざんされていないかを検証するため、送信者が提供するハッシュ値とダウンロード後のハッシュ値を比較します。
4.2. パスワードの保護
ハッシュ関数は、パスワードをそのまま保存するのではなく、ハッシュ値に変換して保存するのに役立ちます。ログイン時に入力されたパスワードのハッシュ値と、保存されたハッシュ値を比較することで、正しいパスワードかどうかを確認できます。
5. 有名なハッシュ関数の例
- MD5
かつて広く使われていましたが、セキュリティ上の問題が指摘されており、現在は主にデータの検証など軽微な用途で使用されます。 - SHA-256
2024年現在、セキュリティ分野で広く使われているハッシュ関数です。暗号通貨やセキュリティトークンなど、強固なセキュリティが求められる分野で利用されています。