ウェルノウンポート(Well-Known Ports)とは?ゆるーくわかりやすく解説



1. ウェルノウンポートとポート番号
インターネットやネットワークの世界で、ポート番号は通信の要です。その中でも「ウェルノウンポート(Well-Known Ports)」と呼ばれるものは、特定のサービスに標準的に割り当てられているポート番号を指します。このポート番号を使用することで、特定のサービスにデータが確実に届くようになっています。
1.1. ポート番号とは?
ポート番号とは、コンピュータが通信を管理するために使う16bitの識別番号です。コンピュータがネットワーク上で通信を行う際、IPアドレスによって通信相手を特定し、ポート番号によってプロトコルの識別を行います。

1.2. 英語から意味を考えると
「Well-Known Ports」を直訳すると「よく知られたポート」や「有名なポート」といった意味になります。英語の「Well-Known」は、「広く知られている」や「共通理解がある」という意味を持ってます。つまり、ネットワークや通信の文脈で「Well-Known Ports」というと「標準化され、誰もが共通に知っているポート番号」というニュアンスで使われます。
2. ウェルノウンポートとは?
ウェルノウンポートは、0から1023までのポート番号です。この範囲のポート番号は著名なプロトコルに割り当てられており、多くのネットワークで共通に使用されます。現在は、システムポートと呼ばれているようです。
3. 代表的なウェルノウンポートの例

3.1. ポート 20 & 21 (FTP)
ファイル転送プロトコル(FTP)は、ファイルを転送するためのプロトコルで、20番と21番のポートを使用します。20番はデータ転送、21番はコントロール用です。
3.2. ポート 22 (SSH)
セキュアシェル(SSH)は、リモートでサーバーに安全にアクセスするためのプロトコルで、22番ポートを使います。
3.3. ポート 25 (SMTP)
メールを送信するプロトコルであるSMTPは25番ポートを使用します。このポートによって、メールサーバー間の通信が可能になります。
3.4. ポート 53 (DNS)
ドメイン名をIPアドレスに変換するDNSサービスは、53番ポートを使用します。これにより、人間が覚えやすいドメイン名がインターネットで機能します。
3.5. ポート 80 (HTTP)
ウェブページの表示に使われるHTTPプロトコルは、80番ポートを使用しています。このポートがなければ、インターネット上のウェブページにアクセスすることができません。
3.6. ポート 443 (HTTPS)
HTTPSは、HTTPの暗号化バージョンであり、安全な通信を行うために使用されます。この場合、443番ポートが使われます。
4. ウェルノウンポートの役割と重要性
ウェルノウンポートは、サービスと通信がスムーズに行われるために指定しています。これらのポートがあらかじめ決められているおかげで、デバイスやアプリケーションが同じ規格に従い、円滑に通信できるようになっています。
5. セキュリティ上の注意点
ウェルノウンポートは、指定されたポートを使うため、攻撃者にも知られやすくなっています。特に、セキュリティの脆弱性があるポートに対しては、不正アクセスのリスクが高まるため、ネットワーク管理者はファイアウォールやアクセス制御リスト(ACL)でしっかりと管理する必要があります。


6. まとめ
ウェルノウンポートは、ネットワーク通信の基盤となる要素であり、サービスの特定や管理に役立っています。特にインターネット上で一般的なサービスに共通のポート番号が割り当てられているため、効率的かつシンプルな通信が実現します。