ふゅか
はるか
ふゅか
1. 極限
e−xsinx と
e−xcosxの極限は次のようになります。
x→∞lime−xsinx=0,x→∞lime−xcosx=0
x→−∞lime−xsinx=∞,x→−∞lime−xcosx=∞
1.1. x→∞ のときの極限
e−xsinx や e−xcosx はともに e−x が指数関数であり、 0 に収束するため、 sinx や cosx によらず 0 に収束します。 x→∞lime−xsinx=0,x→∞lime−xcosx=0
1.2. x→−∞ のときの極限
x→−∞ の場合、指数関数 e−x が無限大に発散するため、sinx や cosx によらず、両方の極限は無限大になります。 x→−∞lime−xsinx=∞,x→−∞lime−xcosx=∞
2. 微分
ふゅか
はるか
2.1. e−xsinx の微分
積の微分法則を使って計算します。
dxd(e−xsinx)=−e−xsinx+e−xcosx
2.2. e−xcosx の微分
同様に積の微分法則を使います。
dxd(e−xcosx)=−e−xsinx–e−xcosx
3. 積分
e−xsinxと
e−xcosxの積分は次のようになります。
∫e−xsinxdx=−21e−x(sinx+cosx)+C
∫e−xcosxdx=21e−x(sinx–cosx)+C
Cは積分定数とする。
はるか
3.1. 部分積分を利用する方法
∫e−xsinxdxについて部分積分を行うと次のようになります。
∫e−xsinxdx=−e−xcosx–∫−cosx⋅(−e−x)dx
=−e−xcosx–∫e−xcosxdx
ここで、I=∫e−xsinxdx 、 J=∫e−xcosxdx とおきます。この式は次のように書き換えられます。
I=−e−xcosx–J
次に、J=∫e−xcosxdx について部分積分を行います。
∫e−xcosxdx=e−xsinx–∫sinx⋅−e−xdx
J=e−xsinx+I
先ほどの I の式と合わせると、
I=−e−xcosx–(e−xsinx+I)
2I=−e−x(sinx+cosx)
したがって、I は次のように求められます。
I=∫e−xsinxdx=−21e−x(sinx+cosx)+C
同様に、先ほどの式 J=e−xsinx+I に I=−21e−x(sinx+cosx) を代入して J を求めます。
J=e−xsinx+(−21e−x(sinx+cosx))
J=21e−x(sinx–cosx)+C
以上の計算により、次の2つの積分が求められます。
∫e−xsinxdx=−21e−x(sinx+cosx)+C
∫e−xcosxdx=21e−x(sinx–cosx)+C
3.2. 微分した式を連立する方法
微分結果を連立させて積分を行い、積分を求めます。
dxd(e−xsinx)=−e−xsinx+e−xcosx
dxd(e−xcosx)=−e−xsinx–e−xcosx
∫e−xcosxdxを求めます。
この2つの式を連立させて積分します。
まず、最初の微分式を整理してみます。
dxd(e−xsinx)–dxd(e−xcosx)=(−e−xsinx+e−xcosx)–(−e−xsinx–e−xcosx)
=2e−xcosx
次に、得られた式を両辺積分します。
∫dxd(e−xsinx)–dxd(e−xcosx)dx=∫2e−xsinxdx
左辺は、積分と微分が打ち消し合うため、元の関数が得られます。
e−xsinx–e−xcosx=∫2e−xcosxdx
したがって、積分結果は次のように表されます。
∫e−xcosxdx=−21(e−xsinx–e−xcosx)+C
ここで、C は積分定数です。
では、∫e−xcosxdx も求めてみましょう。
まず、2つ目の微分式を整理します。
dxd(e−xcosx)+dxd(e−xsinx)=(−e−xsinx–e−xcosx)+(−e−xsinx+e−xcosx)
=−2e−xsinx
次に、得られた式を両辺積分します。
∫dxd(e−xcosx)+dxd(e−xsinx)dx=∫−2e−xcosxdx
左辺は、積分と微分が打ち消し合うため、元の関数が得られます。
e−xcosx+e−xsinx=∫−2e−xsinxdx
したがって、積分結果は次のように表されます。
∫e−xsinxdx=−21(e−xcosx+e−xsinx)+C
ここで、C は積分定数です。
4. グラフ
ふゅか
e−xsinxのグラフを書いてみましょう!
4.1. 極値
f′(x)=−e−xsinx+e−xcosx
極値を求めるためには、導関数がゼロになる点を求めます。
f′(x)=e−x(−sinx+cosx)=0
ここで、e−x は常に正の値なので、極値は次の条件を満たす x で生じます。
−sinx+cosx=0
三角関数の合成を行うと次のようになります。
2sin(x+43π)=0
したがって、xは次のようになります。
x+43π=nπ(n∈Z)
x=nπ–43π(n∈Z)
増減表は次のように書くことができます。

4.2. グラフ
グラフをプロットすると次のようになります。赤い点は極値です。
