更新:2024/11/27

【論理回路】NOR回路の真理値表と論理式・回路の構成について

はるか
はるか
NOR回路は、否定論理和。簡単に言うと、OR回路の出力を反転させたもの。
ふゅか
ふゅか
「どれか1つが真なら偽になる」ってやつよね。全部が偽のときだけ、やっと真になるのよ!

1. NOR回路

NOR回路(否定論理和回路)は、OR回路の出力を否定(反転)したものです。入力信号のいずれかが「1」(High、真)であれば出力が「0」(Low、偽)となり、すべての入力信号が「0」の場合のみ出力が「1」になります。

つまり、「OR回路否定をとる回路」と考えることができます。

2. NOR回路の真理値表

2入力のOR回路とNOR回路における真理値表です。

入力A 入力B OR NOR
0 0 0 1
0 1 1 0
1 0 1 0
1 1 1 0
  • 入力A、入力B: NORゲートに加えられる2つの入力信号。
  • OR: OR回路の出力。少なくとも1つの入力が1であれば1。
  • NOR: OR回路の出力を否定したもの。
ふゅか
ふゅか
真理値表って、まず何を見るといいのかな?
はるか
はるか
入力AとB。それから、ORとNORの出力を比較する。
ふゅか
ふゅか
あ、なるほど!ORの出力が1のとき、NORが0になるってパターンが見えるね。

3. NOR回路の論理式

3.1. 論理式

$Y$をNOR回路の出力とすると、OR回路の否定となるので、論理式は次のようになります。

\[Y= \overline{A + B}\]

3.2. MIL記号

以下は、2入力NOR回路のMIL記号です。

3.3. 回路図

$Y= \overline{A + B}$であることから、NOR回路はOR回路NOT回路で次のように回路図を書くことができます。

一方で、$Y= \overline{A}\cdot \overline {B}$であることから、NOR回路はAND回路NOT回路で次のように回路図を書くことができます。

4. 回路の構成

ふゅか
ふゅか
NOR回路って、NOT回路やOR回路、AND回路にも応用できるんだよね?
はるか
はるか
そう。NOT、ORやANDも作れる。

4.1. NOT回路の構成

NOT回路は、1つの入力信号を受け取り、その信号を反転します。入力が1なら出力は0、入力が0なら出力は1です。NOR回路を用いて論理式は次のようになります。

\[Y= \overline{A}= \overline{A + A}\]

したがって、回路図は次のようになります。

4.2. OR回路の構成

OR回路は、入力信号を受け取り、それらの論理和(OR)を出力します。論理式は次のようになります。

\[Y=A+B= \overline{\overline{A + B}}= \overline{\overline{A + B}+\overline{A + B}}\]

したがって、回路図は次のようになります。

4.3. AND回路の構成

AND回路もNOR回路を3つ組み合わせて作れます。論理式は次のようになります。

\[\begin{align*}Y &= A\cdot B \\ &= \overline{\overline{A\cdot B}} \\ &= \overline{\overline{A}+ \overline{B}} \\ &= \overline{\overline{A + A}+ \overline{B+B}} \\ \end{align*}\]

したがって、回路図は次のようになります。