はるか
ふゅか
あ、もちろん!1 + 1/2 + 1/3 + … って無限に足していくやつね!
1. 調和級数とは
調和級数は、以下のように定義されます。
n→∞limk=1∑nk1=1+21+31+…
はるか
調和級数は、無限に続く分数の和だよ。式はこんな感じ。
ふゅか
1 + 1/2 + 1/3 + … って続くんだね。すごいシンプル。
2. 調和級数の性質
2.1. オイラー・マスケローニ定数
オイラー・マスケローニ定数γは次のように定義されます。
γ=n→∞lim(k=1∑nk1−lnn)
値は約 γ≈0.57721 です。調和級数の部分和の増加が対数的に増加することを示している。
ふゅか
そして、調和級数を語る上で欠かせないのがオイラー・マスケローニ定数ね!
はるか
うん、部分和と対数との差が定数に近づく。それがオイラー定数。値は約0.57721だよ。
2.2. 調和級数が発散する証明1(面積)
図より、面積の大きさを比較した不等式を立てると次のようになる。
∫1n+1x1≤k=1∑nk1
∴log(n+1)≤k=1∑nk1
はるか
青色の部分の面積が調和級数の部分和になっていることに着目。
したがって、n→∞とすると、左辺が発散するため、調和級数も発散する。
2.3. 調和級数が発散する証明2 (マクローリン展開を利用)
マクローリン展開の由来の不等式ex≥x+1を利用して調和級数が発散することを証明します。まず、調和級数の部分和を次のように定義します。
Hn=k=1∑nk1
次に、与えられた式を基にして、調和級数の部分和が対数関数で下から抑えられることを示します。与えられた式を整理すると、
exp(Hn)=exp(k=1∑nk1)=exp(1)exp(21)exp(31)⋯exp(n1)
=k=1∏nexp(k1)
≥k=1∏n(1+k1)
=(1+11)(1+21)(1+31)⋯(1+n1)
=22334…nn+1=n+1
したがって、
exp(Hn)≥n+1
ここで、両辺の対数を取ると、
Hn≥log(n+1)
したがって、n→∞とすると、右辺が発散するため、調和級数も発散する。